20年前の2001年より高速道路の渋滞緩和を目的にスタートしたETC(Electronic Toll Collection System)は、今や利用率が90%を超え※、ドライバーの誰もが利用するシステムとなりました。
私たちはこのシステムを生活シーンやビジネスシーンにまで広げて日本の社会をさらに快適にし、社会に貢献したいとの思いから、2017年以降、ETC多目的利用サービス(駐車場など、高速道路以外の施設でETC技術を活用して料金支払いなどができるサービス)の本格的な事業化に向けて駐車場やフェリー乗船場、ファーストフードのドライブスルー店舗などで複数の試行運用実績を積み重ねています。
この実績を活かし、新サービス『ETCX』として本格的に事業展開すべく、2020年10月にはソニーペイメントサービスとメイテツコム、沖電気工業(OKI)の3社共同により「ETC ソリューションズ」を設立。高速道路以外の施設でもETCなどのITS技術が利用可能となる環境を整備するとともに、利便性の向上を図るためのサービスとして『ETCX』の提供を通じ、ETC技術を用いた“便利で快適な社会の実現”を目指しています。
※参考:国土交通省「ETCの利用状況」
ETCソリューションズでは、2021年4月より会員登録制のETC多目的利用サービス『ETCX』を本格的に展開するにあたり、ユーザー企業やカスタマーに訴求したり、メディアを通じて広く告知したりする必要があると考え、当初は従来通りの記者会見を開催するつもりでした。しかし、コロナ禍の真っただ中において記者の方々を招いて会見を行うことの是非を決めかねる状況が続いておりました。
そもそも私たちは設立間もない会社であり、私たちの親会社であるソニーペイメントサービスも、これまで記者会見の知見や経験があまりなく、その上コロナ禍で会場に参加者を招く記者会見ができないとなるとどうすればいいのか――。
途方に暮れる中、インターネットで調べてみると、「オンラインで開催できる記者会見がある」ことを初めて知り、全く知識のない私たちに協力いただけそうな専門会社の選定に取り掛かりました。最終的にアウルを含め3社に絞り込み、オンライン会議で説明を受けた結果、アウルにお願いすることにしたのです。
決め手となったポイントは、2つです。1つは、『&Live studio』に配信に必要な機材、テクニカルスタッフがすべて揃っていた点です。私たちはオンラインでの記者会見はもとより、記者会見そのものの経験がないことから、何が必要で、どういった機材を揃えれば配信できるのか、そういった手探りの状態からのスタートでした。そのため、配信に必要な機材がすべて整っているスタジオで、しかも日頃から数多くのオンライン会見を担当し、機材の操作を熟知するテクニカルスタッフが対応してくれると知り、非常に安心しました。
2つ目は、価格です。機材とテクニカルスタッフが揃っているスタジオは他にもあるでしょうが、10万円台で実施できるスタジオというのはなかなかありませんでした。その価格の安さから、最初はクオリティ面などに不安を感じたものの、最初の打ち合わせから丁寧に対応してくれたこと、そしてオンライン会見の過去実績などを拝見したことで、そうした不安は払拭されていきました。
アウルへの依頼を決めた後、オンラインでの記者会見の開催に向けてこれから何を準備すればいいのかと不安に思っていた時、開催までのスケジュールとそれまでに私たちがすべき必要事項をまとめた資料が送られてきました。何をいつまでに準備すべきかをすべて俯瞰的に事前に把握することができたので、社内での段取りが組みやすく非常に助かりました。
アウルで対応できること、私たちがするべきことを具体的にわかりやすく伝えてもらえたことで、開催までの準備は滞りなく進めることができたように思います。それは、“初心者にやさしい対応”のおかげです。
実際に活用してみて感じた『&Live studio』のメリットは主に2つです。1つは、利用の決め手となったオンラインでの配信を熟知したテクニカルスタッフの方々の技術です。記者会見では、どんなに周到に準備していても、当日に急遽変更が発生してしまうことが往々にしてあると思います。今回も、本番直前での変更や追加の要望などがありましたが、現場のスタッフの方々に臨機応変に対応してもらえたことで、クオリティの高い満足のいく配信ができました。
2つ目は、スタジオ設備です。返しモニターなどの位置も適切で、登壇した私たちの代表も「記者の方々からの質問が確認しやすく、スムーズに対応できた」と満足そうに話していました。また、今回は活用しませんでしたが、クロマキーなども用意されているので、一通りのオンライン配信が十分行える環境だと感じました。
これから『ETCX』は、街なかのさまざまな店舗や施設で利用できるようになります。今後、フラッグシップとなるような店舗・施設への導入のタイミングでは、広く告知を行う意味でも記者会見を行いたいと思っており、その際にはアウルの『ONLINE KAIKEN』『&Live studio』をぜひ活用したいと考えています。
駐車場など高速道路以外の施設でもETC等のITS技術が利用可能となる環境を整備するとともに、利便性の向上を図るためのサービス(ETC多目的利用サービス)を提供し、ETC技術を用いた便利で快適な社会の実現を目指しています。